リビング階段のある間取りは吹き抜けと組み合わせると後悔する?

リビング階段のある間取りは吹き抜けと組み合わせると後悔する?

リビングに階段を設けるリビング階段と吹き抜けの組み合わせは、開放的で洗練された空間が生まれるので人気の高い間取りです。その一方、リビング階段のある家にして失敗した、後悔していると感じているケースもあるようです。リビング階段のある間取りにして良かったと思えるケースにする為には、どのようなことに注意したらよいのでしょうか?

リビング階段のある間取りは、家族の暮らし方にも、リビングの居心地の良さにも良い影響を与えます。その一方、暮らしにくさを生んでしまうこともあります。

リビング階段が家族の暮らしに与えるメリット

リビング階段には、家族のコミュニケーションと、リビングの居心地の良さに影響を与えます。

家族のコミュニケーション

リビング階段の大きな特徴は、生活動線が変化することと、家族の自然なコミュニケーションが生まれるチャンスが多いということです。近年はリビング中心の暮らしをする家族が多く、玄関からリビングへの帰宅動線が作られている間取りの家が増えています。その帰宅動線が、リビングを通って2階まで続くので、家族がお互いの帰宅や外出を自然に知ることができます。子どもが一人で外出できる年頃になっても、子供の行動を把握できるので安心です。外出の際にも帰宅の際にも、必然的にリビングを通り抜けるので、家族の自然なコミュニケーションが生まれるチャンスも増えます。

リビングの居心地の良さ

リビング階段はリビングの居心地の良さにも影響を与えます。リビングの居心地の良くする為には快適な室温や湿度、明るさなどの他に、視覚的な要素も必要です。視覚的な要素には内装の美しさや家具の風合いが挙げられますが、空間の拡がりも居心地の良さに繋がります。リビング階段のある間取りが生み出す空間は、視線の抜けを作りリビングをより広く感じさせます。

施工事例

リビング階段が家族の暮らしに与えるデメリット

リビングの端に設けられたリビング階段

洗出し土間とスキップフロアの家

リビング階段のある間取りにする場合、一定の条件をクリアしないと、リビング階段の良さが活かされず、暮らしにくい家になってしまいます。

暖まりにくいリビング

リビング階段があると、空間の拡がりによって開放的な雰囲気が得られる一方、上下温度差が拡大するという問題が発生します。暖かい空気が上方に集まる一方、リビングの床付近は温度が下がり、足元が冷えてとても不快な環境になってしまう。リビング階段のある間取りにして、後悔している人のほとんどは、この問題に悩まされているのではないでしょうか?

そうなってしまう原因には、住宅の断熱性、気密性が十分ではなかった、家全体が空気の循環する間取りになっていなかったということが挙げられます。家を暖める方法には、人のいる場所だけ暖める採暖という考え方と、家全体を暖める暖房という考え方があります。

空間の拡がりのある家では、薪ストーブのような強力な放射熱を発する暖房器具を用いるか、家中の空気が循環する間取りにし、家全体に暖かい空気を供給するという考え方をする必要があります。

家の外側を包む部分からの熱の出入りを抑え、魔法瓶のような状態にして、暖かい空気を循環させるという方法が暖房です。ここまでお読みになられた方の中には、リビング階段にする為には、全館空調にしなくてはならないのか…それなら予算的に無理があるからあきらめよう…と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、高価な全館空調システムにしなくても理想的な冷暖房はできます。

十分な断熱性と気密性を備え、太陽の熱エネルギーを上手に採り入れたうえで、家の中の空気が循環するように設計された間取りであれば、小屋裏エアコンと床下エアコンの組み合わせにより、小さなエネルギーで家中を快適に冷暖房出来ます。小屋裏エアコンとは、小屋裏にエアコンと小さなファンを設置し、涼しい風を家の中に循環させる方法です。床下エアコンとは、床下にエアコンからの暖かい空気を吹き込んで床面を温めるとともに、その暖かい空気を床下を介して家中に供給する方法です。

どちらも一般的に市販されている壁掛型のエアコンを使うので、床暖房や全館空調システムのように、高額な導入費用は掛かりませんし、設備の更新の費用も最小限に抑えられます。加えて、エアコンの設定を最適な温度にしておけば、スイッチのON/OFFに気を遣うことなく効率良く運転され、とてもリーズナブルな光熱費で快適な温熱環境が家中で得られます。

家族の行動が制限される

リビング階段のある間取りには、帰宅する家族と毎回顔を合わせられるという良さがある一方、リビングに来客があると、家族の行動が制限されるというデメリットがあります。多くの場合、リビングはダイニングキッチンと並んで配置されています。その為、リビングに来客があると、キッチンに飲み物を取りに行きったりという事がしにくい状況になってしまいます。外出の際にはリビングを通り抜けなくてはならないので外出しにくい、帰宅した際には、リビングでくつろぎたかったのに、自分の部屋に行かなくてはならない…といったことが起こるかもしれません。

また、来客中には2階の音が階段を介して響くので、来客中には子どもに静かにするよう言い聞かせなくてはならない、遅く帰宅した家族は、子どもの睡眠を妨げないよう、リビングでの食事の際に音を立てないよう気を使うというようなこともあるのでないでしょうか?

■ 居心地の良いリビングの室内環境に必要な要素には、日当たり、風通しが良い、適切な温度と湿度が維持できる、窓からの景観を楽しめる、視線を気にせず寛げるなどが考えられます。

コラム リビングの造り方 明るさ、広さ、集いやすさを考える

施工事例

リビング階段のある間取りは吹き抜けとの組み合わせで後悔に繋がることもある

箱階段のリビング階段

窓から緑を眺めて暮らせる家

吹き抜けと組み合わせるリビング階段と組み合わせないリビング階段、階段にタイプや形状、階段の位置などによって、リビング階段の良さが活きることもあれば、使いにくさに繋がることもあります。

リビング階段のある間取りには、吹き抜けと組み合わせるパターンとリビング階段だけのパターン、階段の位置、形状などに違いにより様々なパターンがあります。パターンの違うリビング階段によって、吹き抜けのメリットが大きくなることもあれば、デメリットが大きくなることもあり、デメリットを補えることもあります。

リビング階段には、リビングを開放的な空間にするという良さがありますが、吹き抜けと組み合わせた間取りにすると、さらに空間が拡がります。加えて、高い位置の窓から陽射しが採り入れられるので、明るく暖かいリビングになります。周辺環境の影響で1階の窓からの陽射しが期待できない状況でも、吹抜けがあれば、おひさまの恵みを採り入れる事が可能になります。また1階の窓から高い位置の窓へ風が通り抜けるので、室内の熱が排出でき、換気も良くなります。

ただし、上下温度差が大きくなるという傾向はより強くなるので、十分な住宅性能と冷暖房方法、空気を循環させる計画を備える必要があります。

■ 吹き抜けがあっても、最小限の冷暖房で、夏は涼しく、冬は暖かい家にするためには、どのような点に注意しなくてはならないのでしょうか?

コラム 吹き抜けがあっても寒くない家を建てたい

施工事例

階段の位置とタイプ・形状によってリビング階段のデメリットは抑えられる

スケルトン階段のリビング階段

ひなたぼっこが気持ち良い家

リビング階段のデメリットは、階段の位置とタイプ・形状によって解決できます。

家族の行動

家族の行動が制限されるというデメリットは、階段を玄関寄りのリビングの端、または奥側に設ける間取りで、リビングを横切らずにすむので多少抑えられます。

リビングとダイニングキッチンが並べられている間取りのデメリット

階段の位置によってリビングとダイニングキッチンが並べられている間取りのデメリットを、リビング階段を採用することによって抑えることもできます。リビングとダイニングキッチンが並べて配置されている間取りでは、リビングの来客の視線にダイニングキッチンが入ってしまうという悩みがあります。この悩みは、リビング階段をリビングとダイニングキッチンの間に設け、緩い区切りを造ることで解決出来たりします。

階段のタイプ

階段には箱形階段とスケルトン階段があります。箱形階段は踏み板と踏み板をつなぐ蹴込み板がある階段、スケルトン階段は蹴込み板がない階段です。スケルトン階段は、蹴込板がないので、リビングの中央に配置しても、陽射しや風を通します。また、デザイン的に面白い空間を演出する要素としても魅力的といえます。

一方、来客中にも使いやすい階段は箱形階段です。壁を設けると、より来客の視線が気にならなくなります。キッチン側に設けると、来客中に飲み物やおやつを取りに行けます。

階段の形状

階段の形状には直階段、かね折れ階段、折り返し階段、らせん階段があります。どれもリビング階段として採用できますが、それぞれメリットやデメリットがあります。らせん階段はおしゃれな雰囲気を演出しますが、床面積を使うことと昇り降りがしにくいという使いにくさがあります。直階段はより開放的な空間を生み、昇り降りしやすいのですが、一気に転落する恐れがあります。リビングの床面積と、使い勝手を考慮した上で、最適な階段の形状を選ぶことが大切です。

リビングを開放的な空間にし、使いやすく、快適な室温を保てるリビング階段を実現させるためには、吹き抜けの有無、住宅の断熱性と気密性、空調の方法、階段の位置、階段のタイプと形状によって変わってきます。リビングの面積や、敷地周辺の環境に合わせて、最適なリビング階段の造り方を見つけましょう。

■ 吹き抜けとリビング階段を間取りに採り入れても、光熱費を嵩ませない為には、季節によって変わる気候の変化に応じた室温が、最小限のエネルギーで調えられる家にする必要があります。

コラム 省エネ・創エネ・蓄エネを考える家づくり

施工事例

蓮見工務店の家づくりへの想い

注文住宅,家づくり,設計

私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの
手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、
そして設計事務所として培ってきた
デザイン性、高性能な家を提供させていただきます。

「熱を集め、移し、蓄える」

「風を通し、涼を採り、熱を排出する」

「直接的な日射を避ける」 「断熱・気密性を高める」

などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、
今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。

快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、
全てのバランスで実現できます。

そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。
私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、
お客様の一棟に全力をそそいでまいります。

注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築を
ご検討中の方には、これまでに携わったお宅をご見学していただけます。

「木造住宅の視覚的な心地よさ、
木にしか出せない香り、温かみのある手触り」

「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、
パッシブデザインの良さ」

を感じて頂けます。

ご希望などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

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