注文住宅は外観の決め方が印象と室内環境を変える

注文住宅は外観の決め方が印象と室内環境を変える

注文住宅の外観は近隣に住む人々や、通りがかった人に対してそこに住む家族の印象を形作ります。こだわりのデザインや好みのテイストをもりこんだ外観は、家族の満足感と家づくりへの充実感をもたらします。周辺に調和した色の屋根や外壁、植栽などの設えは、街並みの美化に繋がります。同時に、注文住宅の外観の決め方によって、室温、換気などの室内環境、雨、風、地震への耐久性も変わってきます。

家づくりを検討中には、通りを歩いていると、住宅の外観が気になりませんか?素敵な家だなあ、こんな外観にしたいなと思う家もあれば、印象に残らない家もあります。周辺の景観に調和していない家を見かけることもあるかもしれません。

素敵な家を見かけると、その家に住む家族もセンスの良い素敵な人たちなのだろうと思ったり、かわいい感じの家を見かけると、仲良く楽しんで暮らしている家族なのだなと感じたりするのではないでしょうか?印象の良い家とはどのようなの外観を備えた家なのでしょうか?

目次

新築時の屋根や外壁の色の決め方

住宅の外観 窓から緑を眺めて暮らせる家

窓から緑を眺めて暮らせる家

デザインや色・素材などのテイストに対する好みは、個人個人で異なります。ただし、周辺の環境に調和する色となるとある程度、絞られてきます。

かなり奇抜な外観デザインであっても、周辺の環境に調和する色であれば、それほど浮き立たない家もあれば、凡庸なデザインであっても、色が奇抜だと周辺から浮き立ってしまうという家もあります。また、周辺の環境に調和する色であっても、色の組み合わせ方によっては、外観デザインの印象が損なわれてしまう場合もあります。

外壁色選びの基本的なポイントは、ベースカラーにはアイヴォリー系~ブラウン系のアースカラーを基本とし、ブルー系~グレー系などを使う場合は淡色にして強い印象の色は避けた方が全体のまとまりが良くなります。アクセントカラーにはベースカラーと同系色の濃い色を選ぶとか、外壁の塗り分けは2色、多くても3色までにするといったことで全体の色彩感が調います。色分けについても、1・2階の上下で分ける、縦方向にスリット的に分けるなどの方法の他に、バルコニーや袖壁、壁の凹凸にアクセントカラーを使い分けるという方法もあり、トータルとしてのバランス感がとても大切です。

色を分ける際に、素材自体を変えることも多いかと思います。左官壁のベースに無垢板張やタイル・自然石張のアクセントなどです。その場合、素材によって経年による色の変化に違いがあることも、想定しておくのが良いと思います。特に無垢板は色の変化が大きいので、経年によってどのような状態になるのかの実例を見学させてもらえるか相談してみましょう。

色を決める際に注意したいことは、カラーサンプルで見る色が、壁や屋根に採用された際には、色の印象が変わることが多いということです。色は同じ色であってもサイズや光の具合のよって見え方が変わります。

大き目のサンプルであっても、実際の外壁や屋根と同じ色には見えません。また、家の中で見た印象と、直射日光の当たる外で見た印象も変わります。色の相談をする際に、カラーサンプルを見ながら、この色だと外壁に使った場合、もっと薄く見えますなどの説明がされますが、想像しにくいこともあると思います。そのような場合には、同じ素材、同じ色遣いのOB宅を見学するなどの方法で、より具体的に確認すると良いのではないでしょうか?

屋根のデザインと雨、風、地震などの自然との関係

注文住宅の外観 緑の庭を望む大開口リビングの家

緑の庭を望む大開口リビングの家

屋根の形状は住宅の外観デザインに大きく影響しますが、同時に住宅の耐久性も関わりがあります。外観デザインを決める際に、見た目へのこだわりだけで屋根の形状や勾配を決めてしまうと、屋根の本来の役目を十分に果たせなくなってしまう恐れがあります。

屋根と雨の関係

屋根には、雨水を家の中に侵入させないという役割があります。屋根の素材や勾配によって、雨水の流れる速度や効率に違いがありますので、水はけの良さに影響してきます。また屋根の形状によって、棟、谷、下り棟といった屋根の面と面との接合部の多さが変わるので、雨漏りのリスクの高さに違いが出てきます。

屋根のデザインが生み出す印象と水はけ、雨漏りリスクの違い

外観に伸びやかさと落ち着いた印象を生む寄棟屋根は4方向に雨水を流せるので、軒樋の負担の少ない屋根です。一方で下り棟が四方向に降りますので、接合部からの雨水浸入には注意が必要です。また四周の雨樋に外観デザインを邪魔されないよう、外壁や屋根の色との調和、竪樋の位置と外観全体とのバランスに配慮する必要があります。

最も一般的でシンプルな形状の切妻屋根は2方向に雨水を流せるので水はけが良く、接合部の棟も単純な形状なので雨漏りリスクの低い屋根の形状といえます。片流れ屋根は太陽光パネルを乗せやすいなどの利点から最近多く見られます。接合部が無い形状の為、屋根面からの雨水浸入リスクには最も有利ですが、一方向に雨水が流れるので、大量の雨が降った場合に雨樋が処理しきれず溢れて外壁などからの雨水の浸入につながる恐れもあります。加えて、頂部の換気口から雨水が浸入するリスクもあります。

モダンな住宅にも和風な住宅にも調和する屋根が段違いになっている招き屋根は、段違いになっている部分からの雨漏りのリスクがあります。重厚な高級感を生む越屋根や入り母屋屋根は、複雑な形状ゆえに、その部分からの雨漏りのリスクがあります。

屋上のある家にできる陸屋根は、水はけ能力がほとんどない為、新築時に特別な防水工事をし、住宅完成後も定期的にメンテナンスを続ける必要があります。

屋根の勾配で変わる水はけの良さ

同じ形状の屋根であっても、勾配によって水はけの良さが変わります。勾配が大きいほど水はけが良くなります。

屋根の高さと揺れと小屋裏換気との関係

注文住宅の外観 和風テイストの越屋根の家

和風テイストの越屋根の家

屋根の高さは揺れへの耐性と小屋裏換気の能力に影響があります。

強風の日や台風、地震の揺れを感じやすい家になる恐れがある

屋根は、勾配が大きくなるほど雨水の処理能力は向上します。ただ、棟が高くなるので、風を受ける面積が大きくなり、台風などの強風の影響を受けやすい家になってしまいます。また、地震や強風による水平方向からの力に対して、構造体が歪まないよう対抗する水平構面という構造要素としても、勾配が大きくなるとその効力は弱くなり、揺れやすい建物となりがちです。

一方、陸屋根や勾配の小さい屋根は雨水処理能力は高くありませんが、強風の影響は比較的小さいくなります、水平構面としての効力も大きいので、比較的揺れにくい建物にしやすくなります。

屋根は重いほど地震力に対する構造の負担が大きくなるので、重い瓦屋根は耐震・耐風性能が低いと言われますが、一概にそうというわけではありません。意匠性や断熱性、降雨時の騒音などを考慮し瓦屋根を採用したいという事であれば、屋根荷重が大きい分に相応の構造強度を算出して、構造計算に合わせた構造体にすればよいのです。使用する素材や屋根の形状に沿って、必要な構造体を設えることが大切です。

参考サイト 地震と瓦屋根の安全性について

小屋裏換気のしやすさが変わる

小屋裏とは屋根と天井の間にある空間です。この空間に空気を出入りさせる方法が、自然の空気の流れを利用する小屋裏換気です。夏は太陽の熱が屋根を通して、小屋裏に侵入します。また外壁面の通気層の空気も日射熱で温められ、上昇気流で小屋裏へと移動します。この熱くなった小屋裏の空気を屋根頂部の棟や妻壁の頂部の矢切から排出して、室内への熱の侵入を和らげます。また、室内の湿気も壁や天井を通して小屋裏へと移動します。その湿気も空気共に排出することで、木造住宅の耐久性に大きな影響を及ぼす結露の発生を抑える効果があります。

この大切な小屋裏の換気機能ですが、その能力は屋根の形状と換気の方式によって大きく変わってきます。

切妻屋根は軒先などに吸気口を、最頂部の棟に排気口を屋根の端から端まで設けることが出来るので、換気能力を高めやすい形状です。寄棟屋根は頂部が短いので棟からの排気が十分に確保できず、軒面で吸排気する方式となります。小屋裏の換気量が切妻屋根にくらべ少なくなる傾向があるので、野地板面の結露の危険性にも配慮する必要があります。

なお、小屋裏の換気に関しては法律で義務付けられたものではなく、フラット35の融資条件や長期優良住宅の認定要件として規定されているものです。ただその換気量は、現代の高性能化された住宅においては決して十分なものではないと言われております。必要換気量をぎりぎりクリアする程度の計画では、天井面からの熱の侵入や屋根面の結露といったリスクに対し、安全な解決策ではないと言えます。

 

参考サイト 住まいの水先案内人 小屋裏換気とは?

参考サイト 屋根形状の違いが小屋裏の自然換気量に及ぼす影響と夏期の排熱効果

屋根の高さは小屋裏空間の利用にも関係してきます。

コラム 吹き抜けがあっても寒くない家を建てたい

軒の深さと窓が外観と住宅の耐久性や暮らしに与える影響

注文住宅の外観 大屋根と丸太架構の家

大屋根と丸太架構の家

軒の深さと窓は、外観デザインにも室内環境の快適さにも関わりがあります。

軒の深さ

軒の深い家は外観に陰影をもたらし、落ち着きのある外観を生み出します。その雰囲気は和風な住宅だけではなく、洋風な外観にも調和します。そして軒下の空間が、外と内とを緩やかに連続させる中間領域として、暮らしに潤いを与えてくれます。

軒の出の役割は大きく分けて二つあります。一つは夏の陽ざしを遮る日射遮蔽の役割です。南面の軒を1mほど出すと、掃き出しの窓でも最も日差しの強いお昼前後の4時間近く、しっかりと遮ることが出来ます。もう一つの役割は、雨水から外壁を守るという事です。雨水の壁内への浸入リスクにも有効ですし、外壁仕上材の耐久性にも大きな効果が期待できます。

シンプルな外観へのこだわりから、軒ゼロの箱形の家にしたいという希望がああるかもしれません。その場合、住宅の耐久性や室温、省エネなどの観点から考えると、外壁の雨水浸入対策や壁体内・小屋裏の排湿対策、そして日射遮蔽の検討が必要です。

窓の位置と開閉方法のタイプ

窓の並べ方や開閉タイプによって、住宅の外観のイメージが変わります。同時に、日当たりや風通しや日射の割合が変わるので、室温や湿度など、室内の環境の快適さにも影響があります。その為、窓の位置や開閉方法のタイプを決める際には、その2つの要素を考え併せて計画を進めていくことが大切です。

参考サイト YKKAP 窓の教科書

窓の位置や軒によって自然のエネルギーとの付き合い方が変わります。

コラム パッシブデザインとは自然の恵みを活かす家づくり
コラム 深い軒のある家に対する疑問を解決

住宅の外観を決める際には、デザインへのこだわりに加えて、周辺の環境に調和する色選び、雨や風、地震への耐久性、快適な室温の創りやすさなどについても並行して考えながら進めていくことが大切です。

施工事例

蓮見工務店の家づくりへの想い

注文住宅,家づくり,設計

私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの
手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、
そして設計事務所として培ってきた
デザイン性、高性能な家を提供させていただきます。

「熱を集め、移し、蓄える」

「風を通し、涼を採り、熱を排出する」

「直接的な日射を避ける」 「断熱・気密性を高める」

などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、
今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。

快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、
全てのバランスで実現できます。

そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。
私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、
お客様の一棟に全力をそそいでまいります。

注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築を
ご検討中の方には、これまでに携わったお宅をご見学していただけます。

「木造住宅の視覚的な心地よさ、
木にしか出せない香り、温かみのある手触り」

「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、
パッシブデザインの良さ」

を感じて頂けます。

ご希望などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

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