平屋は子育て中からリタイア後まで暮らしやすさが続く家

 

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日本の住宅地に建つ家のほとんどは、2階建てです。
2階建てなら、限られた敷地の中で、居住面積を確保しやすいからでしょう。
また、2階建てに囲まれた地域に平屋を建てれば、
陽当たりや風通しが確保できないかもしれないという不安もあります。

多くの人が、家を建てるなら2階建てと無意識のうちに考えているのではないでしょうか?
それでもあえて、今から自分たちの家を建てることを検討している皆様には、
平屋の良さを知り、平屋を新築住宅の選択肢に加えることをご提案したいと思います。

家は長く住む所です。
結婚や出産、子供の就学を機に、家づくりを決断される方が多いことと思います。
そのタイミングから、子育て時代を経て、リタイアするまでには、
何度か大きな暮らしの変化が起きるはずです。

子育て時代には、子供の成長に合わせて、暮らし方は変化し続けます。
子供が学校を卒業し、就職、独立していくと、そこでまた暮らしが変わります。
やがて、家を建てた夫婦は高齢になっていきます。
このようなライフステージのどの時点においても、
暮らしやすさを維持できる平屋の魅力について、考えてみましょう。

平屋は安心して子育てができる家

安全に子育てができる家の環境に必要な条件には、周辺の環境や、
健康に害のある物質が空気中に含まれていないこと、常に子供に目が届くこと、
家の中に危険な場所がないことなどがあげられます。

平屋は、これらの条件の中で、常に子供に目が届くこと、
家の中に危険な場所がないこと、という2つの項目を満たしやすい家です。

常に子供の見守りができる平屋

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子供が小さいうちは、常に子供を見守れる環境が必要です。
平屋は階段がないので、間取りの造り方で、その環境を実現できます。

母親には、子育てと同時に、食事の支度や後片づけ、洗濯、掃除などの家事があります。
それらの家事をこなしながら、子供を見守る生活です。
昼間の時間、多くの母子はリビングで一緒に過ごすことと思いますが、
掃除や洗濯物を干すために、2階に上がらなくてはならないこともあるはずです。

まだ、ベビーベッドにいるうちや、言い聞かせができる年齢であれば、
短い時間なら子供を一人にできますが、一瞬たりとも目を離せない時期もあります。
子供が後追いしてきてしまえば、階段での事故が心配です。
リビングに置いてきてしまえば、慌てて2階での用事を済ませなくてはならないでしょう。

階段がなければ、常に子供が視界に入っているので、そのような焦りを感じることなく、家事ができます。
また、周辺に環境に恵まれていれば、子供だけを庭に出して遊ばせられますが、
その際にも母親の見守りが必要です。
平屋なら家の中から庭にいる子供を見守ることができるので安心です。

事故のリスクが低い平屋

階段がないということは、階段での事故がないということでもあります。
消費者庁のサイトには、階段からの転落事故に注意!というページがあり、
階段での事故を防ぐ為、転落防止用の柵についての情報が提供されています。

階段からの転落事故に注意!

この中に、ハイハイを始めたら、階段は危険ゾーン!という情報もあります。
そこには、「6歳以下の事故原因は、階段での転倒・転落が一番多くなっています。
また、転倒・転落事故の約2割が階段で起きています。
階段からの転落は、骨折など重大なけがにつながります。」と書かれています。

家の中での事故は、階段だけではありませんが、階段での事故が多いことも事実です。
東京都生活文化局のヒヤリハット調査 「乳幼児の転落・転倒による危険」を見てみると、
転落・転倒事故が起きた場所の中で、最も多い場所は階段となっています。

ヒヤリハット調査 「乳幼児の転落・転倒による危険」東京都生活文化局消費生活部 

0~6歳までの転倒・転落経験しそうになった経験についての調査では、
1歳児以降すべての回答に含まれていたのが、階段でした。
階段がない平屋なら、これらのリスクを回避できるので安心です。

子供とのコミュニケーションがとりやすい平屋

子供が、自分だけで外出できる年齢になると、母親のいる場所によっては、
知らないうちに出かけてしまったということが起こることがあります。
反抗期など、年齢的な不安定さで、親と顔を併せないようにする時期を迎えることも、あるかもしれません。

幼児の時のように、常に見守りが必要な年齢ではありませんが、
学校を卒業するまでは、子供の行動を把握しておくことは、親の務めでもあります。
子供がどのような時期に差し掛かっても、自然な触れ合いができる家であれば、どこにいても
「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」と声をかけられます。

そして平屋は、常に家族の気配を感じ取れる自然な触れ合いの生まれる家でもあります。
子供が難しい年齢になっても、自然な見守りができます。

子育てに最適な家と終の棲家となる家を両方叶える平屋

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乳幼児は、常に母親と一緒に過ごします。
寝る時には、両親に挟まれ、川の字で寝る家庭も多いのではないでしょうか?

欧米では、小さいうちから子供部屋を与えます。
旭化成の子供部屋に関する資料「住まいの絵本から子どもと空間の使い方を見る!
子ども部屋って何をするところ?」
を見てみると、欧米と日本の子育て、子供部屋に対する考え方の違いが
分かる調査結果が記載されています。

欧米では、子ども部屋は、親が子に貸し与えている、子どもの生活や就寝の場所、心を落ち着け自省する場所
と位置付けられ、罰として閉じこめる場所でもあるようです。
そして、子供部屋は、欧米の親が考える、「自律と自己主張」を促す養育態度を実践する場所でもあります。

このような考え方を持つ日本の家庭は少ないと思います。
小さいうちは、24時間体制で子供を見守るという日本の子育てから考えると、
子供が小さい頃から子供部屋を作っても、無駄になってしまいます。

とは言っても、多くの子供たちは受験勉強をするような年頃になると、子供部屋を欲しがるようになります。
では、子供が子供部屋を使う期間はどのくらいなのでしょうか?

勉強部屋として使う場合には、中学から大学までのおよそ10年間です。
家を建ててから、子供部屋が必要になるまでの期間と、子供が独立していってからの期間は、
両方の時期を併せると、少なくとも40年以上あります。
30代で家を建て、100歳まで生きれば、およそ70年のうちの10年間です。

そして、様々なアンケート調査の結果によれば、子供が家で最も長く過ごす場所は、リビングです。
幼児から小学生までの子供だけではなく、中学、高校生になっても、リビングで過ごす子供はとても多いのです。
中学生、高校生には、勉強は塾や図書館でするという子供も少なくありません。

家族と話ができる
自分の部屋より、高性能なエアコンがついているのでリビングの方が快適
広々しているので居心地が良い
キッチンが近いのでおやつや飲み物を取り出しやすい
様々な理由がありますが、子供たちはリビングでの時間が大好きです。

一方、床面積の関係上、2階建ての家にしようと計画する理由には、ゆったりとした子供部屋の確保があります。
もし、広い子供部屋を作らなくても済むなら、平屋にできるだけの面積を持つ敷地もあるでしょう。

その時に、考えておきたいことは、子供の独立後の暮らしです。
家を建てた夫婦にとって、子供の独立後の暮らしは、子育ての期間より長い期間です。
若いうちでも、階段のある暮らしは、家事負担を大きくしますが、高齢になればなおさらです。
その期間を快適に過ごすことを考えると、9年間の為に、
無理をして2階に広い子供部屋を作る必要があるでしょうか?
子供部屋は、睡眠に必要な最低限の面積にする、リビングに子供が集中して
勉強できるスペースを作るなどの方法で、床面積を倹約するという考え方もできます。

子供の成長に合わせて、柔軟に間取りを変化させられれば、家の中の空間を有効活用できます。
平屋には階段がない分、間仕切壁などで、間取りを変更しやすいという良さもあります。
子供の成長に合わせて、家具の配置変更や、簡単なリフォームで、
その時々に合わせて、暮らしやすい間取りに変えていけます。
子供が独立後は、夫婦だけの暮らしに最適な間取りにも変更できます。

子供を安全に育て、無事に成長させることは、家の持つ大きな役割の一つです。
戸建ての家で、のびのびと子供を育てたいという想いは、すべての親御さんの想いでしょう。

その想いに、自分たち夫婦の将来のことも加えた家づくりにしませんか?
2階建ての家にするという選択肢だけではなく、
平屋にするという選択肢もあることを、心にとめておきませんか?
長い目で見た時に、高齢になった時にも暮らしやすさを維持できる家
という観点からも、家づくりを考えてみることも大切です。

蓮見工務店の家づくりへの想い

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私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの
手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、
そして設計事務所として培ってきた
デザイン性、高性能な家を提供させていただきます。

「熱を集め、移し、蓄える」

「風を通し、涼を採り、熱を排出する」

「直接的な日射を避ける」 「断熱・気密性を高める」

などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、
今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。

快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、
全てのバランスで実現できます。

そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。
私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、
お客様の一棟に全力をそそいでまいります。

注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築を
ご検討中の方には、これまでに携わったお宅をご見学していただけます。

「木造住宅の視覚的な心地よさ、
木にしか出せない香り、温かみのある手触り」

「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、
パッシブデザインの良さ」

を感じて頂けます。

ご希望などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

監修者情報

蓮見幸男

蓮見幸男

住まいの知恵袋、家づくり問題解決仕事人

住宅に関するさまざまな事柄(耐震・温熱・耐久性など)を計算やシミュレーションにより可能な限り〝見える化"し、安心・快適な唯一無二の住まいをリーズナブルにお届けしたいと考えています。

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