天窓とは?後悔しない窓の種類はある?

天窓とは?後悔しない窓の種類はある?

天窓とは天井に設ける窓でトップライトとも呼ばれる窓です。おしゃれな雰囲気に魅かれて天窓を付けたいと希望する人もいれば、日当たりを確保する為に採用するケースもあります。

ただ、天窓には雨漏りや室温上昇などのデメリットもある為、やめておけという意見もあります。天窓の良さだけを活かすことはできないのでしょうか?

天窓の種類

南側大開口とリビング吹抜の家の天窓

南側大開口とリビング吹抜の家

天窓には開閉できるタイプとはめ込みタイプ(FIX窓)があり、タイプによって使い勝手と価格が変わります。開閉できるタイプには手動式と電動式があります。

開閉できるタイプとはめ込みタイプの違い

暖かい空気は軽くなり上昇します。高い位置に開口部を設けると、熱せられ上昇した空気が開口部から外部へと流れ出ていき、低い位置の窓から新鮮な空気が導入されます。開閉式の天窓にはこの高低差による温度差換気を効率よく働かせる良さがあります。はめ込みタイプ(FIX窓)の場合には暑い空気を排出することは出来ませんので、蒸暑期には天窓からの日射熱と共にかなりの温度上昇が懸念されます。

一方、価格の面からみると、はめ込みタイプ(FIX窓)は最も価格を抑えられます。例えば天窓を複数つける、又はハイサイドライトと組み合わせる場合、そのうちのいくつかをはめ込みタイプ(FIX窓)にすると、他の開閉できるタイプから風通しを確保しつつ、費用を抑えられます。

また、天窓に求めるのは陽射しの明るさ、寝転んだ時に目に入る青空や星空だけ、換気や温熱対策は十分にできるように設計されているという場合には、はめ込みタイプ(FIX窓)で問題ありません。

手動式と電動式の違い

手動式の場合、天窓を設ける位置によって操作方法が異なります。手が届く場所に設置した場合にはハンドル、高い位置にある場合は、高さに合わせた長さの手元にハンドルのついた専用の棒を使います。

吹き抜けと組み合わせる天窓など床から3.5mを超える高さの場合には、電動式が使いやすいです。リモコンで開閉できることに加え、専用の雨センサーを付けると雨が降り出すと自動的に閉まります。この他にも室温に応じて自動的に開閉する、ブラインドと連携させ日射が強い時間帯にはブラインドが自動的に閉じる、夕方になると開くというようなこともできます。さらにスマホから操作できるタイプもあります。

開閉できるタイプの中で比較すると手動式の方が価格を抑えられ、使い勝手を向上させるセンサー等を加えると、価格が高額になっていきます。

施工事例

天窓の特徴とデメリットを生まない工夫

採光を工夫したモダン和風の家の天窓

採光を工夫したモダン和風の家

天窓には陽射しと風を採り入れる、プライバシーを確保する、空の景観を楽しめるという良さがあります。一方、日射で室温が上昇するというデメリットも心配されます。

室内を明るくする

陽射しは、明るさを家の中に届けてくれます。日当たりの良い家では、晴れた日には照明を点けなくても、十分に快適に過ごせます。ところが、敷地周辺の環境によっては、どうしても陽射しを確保できないことがあります。天窓はそのような状況において、周辺の環境に阻まれることなく陽射しを確保できます。

建築基準法上では、天窓には壁につける同じサイズ窓と比較すると約3倍の採光ができると規定されています。また、周囲の建物などの陰になる事が殆どないので、明るい時間が長く続くことも天窓の良さの一つとして挙げられます。

風通しを良くする

天窓は高い位置にあるので、壁面に設けられた窓との高低差ができます。その結果、吹き抜けや階段を通して広い風の通り道ができ、風通しの良い家が生まれます。また、暑い空気は高い位置に向かって移動する性質があるので、室内の熱も排出されます。

風通しの良さには、風が快適なだけではなく、汗を乾かす効果もあります。汗が乾く際には気化熱によって体温が下がります。この効果と排熱の効果の組み合わせで、室内が涼しく感じられます。

参考資料 発汗は身体にとって 重要な「冷却システム」

日射で室温が上昇するというデメリットを生まない工夫

新築時に天窓を設けたが夏の暑さがひどく後悔している、室内が眩しく居心地が悪い…といったような声を聞かれたことのある方も多いのではないでしょうか?どちらも天窓からの陽射しが原因で、快適さが損なわれている状況です。このような状況をつくる原因はいくつか考えられます。

天窓の向きや角度

日射の取得量は開口部の大きさと設置条件(方位や角度)によって決まります。通常の場合、雨仕舞などを考慮して既製品の天窓を使用する場合が多いかと思いますので、大きさはほぼ変わりません。ですので、日射の取得量に関する計画で重要になるのが、設置する屋根面の方位と角度になります。水平に近いような緩勾配の屋根面に天窓を設置した場合、夏季の日射熱は1㎡あたり600Wにもなります。太陽高度の高い夏場に成るべく日射熱が入らないように、かつ太陽高度の低い冬場に効率よく日射熱を採り入れられるような方位と角度を検討できれば省エネルギーにもつながります。ただ、多くの人が住まうⅤ地域やⅥ地域では、夏場の天窓からの日射熱の侵入が室内の温熱環境に大きな影響を及ぼしますので、先ずは夏場の対策をしっかりと確保しなければならないでしょう。暑さ対策を確認したうえで、明るさや通風を得られる天窓の向きや設置角度についても検討する必要があります。

参考サイト YKKAP 窓の教科書 光の入り方と窓

ガラスの性能

日射遮蔽性能のあるガラスがまだなかった時代、シングルの透明ガラスの天窓からは、注がれる日射熱の80%以上が室内に侵入していました。現在はガラスの性能が進歩しており、日射遮蔽型のペアガラスやトリプルガラスでは、浸入する日射熱を30%~40%まで遮ることが出来るようになっています。仮に南面の通常勾配の屋根に1㎡の天窓を設けた場合の夏季では、500w/㎡の日射熱量に対し、シングルガラスの天窓からは500w✕85%=425wもの侵入熱となり、日射遮蔽型の複層ガラスの天窓からは500w✕35%=175wほどの侵入熱に抑えられます。一日では1.5kW程の侵入熱量の違いになり、電気代に換算すると1日50円、1か月1500円、1シーズン4000円ほど冷房代を節約できる効果になります。(※エアコンの効率は考慮していません)

日射遮蔽対策

ガラスの遮熱に加えてブラインドを設けて、日射を遮蔽することにで、さらに室温上昇を防ぎ、眩しさも防げます。ブラインドは、天窓の開閉操作と連携させることもできます。

家全体への日射遮蔽には軒が役立ちます。近年、軒のない家も増えてきましたが、軒をつけるかつけないか、深い軒にするべきかという悩みを解決する為に、軒の良さと問題点について、確認していきましょう。

コラム 深い軒のある家に対する疑問を解決

プライバシーを確保する

窓とプライバシーの関係には相反する部分があります。日当たりと風通しを良くすることを目的にたくさんの窓を設けた結果、外部からの視線が気になるプライバシーのない家になってしまう恐れがあるからです。

窓のサイズを大きくし、窓の数を増やすと、日当たりと風通しが良くなる分、家の中に入ってくる視線も防ぎにくくなるからです。反対にプライバシーを確保する為に必要最小限の窓だけにすると、暗く風通しの悪い家になってしまうかもしれません。

天窓には、隣家や道路との位置関係に関わらず、日当たりと風通しを確保しやすいという良さがあります。窓を増やしたいけれどプライバシーを考えると、これ以上増やせないというような状況であっても、天窓なら日当たりや風通しとプライバシーを同時に確保できます。

空の景観を楽しめる

窓が暮らしに与えてくれる効果の一つに、景観を採り入れて室内に彩りを添えるということが挙げられます。天窓の場合、景観はほぼ空に限定されますが、澄み切った青空や茜色の夕空、星の瞬く夜空など、心をゆったりさせてくれる景観を楽しめます。

周辺の環境によっては、景観を楽しめる位置に窓が設けられないこともあります。そのような環境においても、天窓であれば、プライバシーを気にすることなく移ろいゆく空の景観を室内に採りこめます。

窓の数や位置、方角、サイズ、開閉方法によって、窓が暮らしに与える影響が変わります。窓は少なくするべきなのか、多くするべきなのか、窓が暮らしやすさに対して担う役割と共に考えていきましょう。

コラム 新築住宅には窓の少ない家が多い?窓と暮らしの関係

施工事例

天窓の最大のデメリットは雨漏り

南側大開口とリビング吹抜の家の天窓とハイサイドライト

南側大開口とリビング吹抜の家

天窓は屋根に設ける窓なので、設け方によっては雨漏りが発生するリスクがあります。設け方とは、屋根の傾斜角度と、施工技術です。

天窓を取り付ける面の傾斜角度

これは天窓だけではなく、屋根の形にも言えることですが、傾斜の有無で雨漏りリスクが大きく変わります。屋根でいうと陸屋根などの傾斜が小さい屋根は、水はけが悪く雨漏りリスクが高くなりがちです。一方、寄棟屋根や切妻屋根などの十分な勾配を採る屋根は雨漏りリスクの低い傾向があります。

天窓も同じように、傾斜面に設ける天窓は雨漏りリスクが低く、フラットな面に設ける天窓には雨漏りのリスクがあります。その為、勾配のゆるい屋根に天窓を設ける場合には、天窓の設置部分の勾配を変えたりする工夫が必要になります。陸屋根に設ける場合や、逆に急勾配で雨水の流れが激しく天窓を雨水が乗り越えるリスクがあるような場合は天窓の設置部分の立上り寸法を大きくするなどの確実な防水対策が施された部材や設置方法を選ぶ必要があります。

施工技術

屋根の中には複雑な形状の屋根があります。複雑な形状の屋根には高級感、重厚感がある為、こだわりに和風住宅にはよく採り入れられます。ただ、雨漏りのリスクが高い屋根でもある為、熟練した建築技術が求められます。

天窓も同じように、施工技術によって雨漏りのリスクが変わってきます。性能の高い天窓と適切な傾斜角度、そして優れた施工技術の組み合わせが、雨漏りの不安がない天窓を実現します。

天窓に限らず、快適な暮らしには窓が欠かせません。そしてサイズ、開閉方法、設置位置によって、恩恵を受けられることもあれば、快適さを損なわれることもあります。その他に天窓には雨漏りというリスクもあります。

窓の種類によって変わる効果やリスクを十分検討した上で、新築時の窓計画を慎重に進めましょう。有効な窓は、理想的な室内環境が調う素敵な家を生み出します。

施工事例

蓮見工務店の家づくりへの想い

注文住宅,家づくり,設計

私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの
手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、
そして設計事務所として培ってきた
デザイン性、高性能な家を提供させていただきます。

「熱を集め、移し、蓄える」

「風を通し、涼を採り、熱を排出する」

「直接的な日射を避ける」 「断熱・気密性を高める」

などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、
今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。

快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、
全てのバランスで実現できます。

そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。
私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、
お客様の一棟に全力をそそいでまいります。

注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築を
ご検討中の方には、これまでに携わったお宅をご見学していただけます。

「木造住宅の視覚的な心地よさ、
木にしか出せない香り、温かみのある手触り」

「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、
パッシブデザインの良さ」

を感じて頂けます。

ご希望などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

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