“ジャパンディ”インテリアな住まい〈8つ〉のポイント。事例写真と併せてコツを解説

ジャパンディインテリアの家

最近、日本だけではなく欧米を中心に注目されているのが、「ジャパンディ」。

インテリアデザインの最先端として、知られています。

しかし、実際にどのようなデザインで、どのようなポイントを押さえればいいか知らない方も多いでしょう。

そこで今回は、「ジャパンディ」インテリアの特徴から、住まいに取り入れる際のポイントまで、詳しく解説します。

これからマイホーム計画を始める方は、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント
・「ジャパンディ」とは、日本で古くから親しまれてきた趣や素朴さと、北欧デザインの基本である居心地の良さや明るさを融合させたデザインスタイルです。
・ジャパンディインテリアを取り入れることで、老若男女から親しまれ、機能的でトレンドに流されず、ずっと住み続けられる家に仕上がります。
・私たち“蓮見工務店 + 蓮見建築設計事務所”は、「手作りの家づくり」をモットーに、設計事務所として培ったデザイン性と技術力を活かして、高性能な住まいを提供させて頂いております。




目次





「ジャパンディ」とはどんなインテリアデザイン?

ジャパンディインテリアの特徴は?
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「ジャパンディ」デザインが世界的に注目を浴びるきっかけとなったのが、2022年に開催された“ミラノサローネ国際家具見本市”。

ミラノで開催される世界最大規模の家具見本市で、名だたる家具メーカーが新作を持って集います。

そこで、ジャパンディデザインを取り入れた家具が多数発表されたのです。

ジャパンディ(Japandi)とは、「Japan(日本)+Scandinavian(北欧)」という意味を持つ造語で、和風デザインの持つ素朴さや奥ゆかしさと、北欧デザインの明るさ・軽快さを併せ持ったスタイルを指します。

トレンドに流されず無駄のない“機能美”が特徴です。

〈和風建築デザインの特徴〉

  • 自然素材を取り入れ、調湿性などの機能性も併せ持つ。
  • 無駄がなく、全ての設えやデザインに“意味”がある。
  • 落ち着きがあり、どこか懐かしさがあり“居心地の良さ”が感じられる。
  • 直線的でありながらも、有機的で温もりのある印象がある。

〈北欧建築デザインの特徴〉

  • 日照時間が短いため、できるだけ室内が明るくなるような色を取り入れる。
  • シンプルさの中にも、有機曲線を用いたデザインを取り入れる。
  • 無駄がなく、洗練されたスッキリさがある。
  • 木製家具など、長く使い続けられることが基本。


最近の建築デザインにおける潮流は「ミニマル」。

装飾的なデザインよりも、シンプルかつスタイリッシュなデザインが人気です。

その流れを受け、ジャパンディインテリアの魅力に注目が集まっています。

「程よく和風で、ほどよく洋風」なそのスタイルは、老若男女全ての方にとって、居心地のよい空間となるはずです。



住まいを「ジャパンディ」インテリアに仕上げる8つのコツ

ジャパンディな家のポイント
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では、実際に家のインテリアをジャパンディに仕上げたい場合には、どのようなポイントを押さえれば良いでしょうか?

ここでは、特に重要な8つのポイントを、私たち“蓮見工務店”の施工事例を交えて紹介します。

施工事例


①機能性を兼ね備えた“美しさ”

インテリアデザインを考える際に、つい「おしゃれに」「鮮やかに」と“装飾”したくなる方も多いかもしれません。

しかし、ジャパンディインテリアにおいては、まず考えなくてはいけないのが「機能性」。

あくまでも、生活しやすい・使いやすいかどうかのアプローチで、仕上げや家具を検討しましょう。

動線を意識した配置計画も重要です。

デッドスペースを作らない造作家具を取り入れると、さらにすっきりと洗練された印象のお部屋に仕上がります。

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②ナチュラルカラー・ニュートラルカラーでまとめる

ジャパンディのポイントは、シンプルさと静寂さ。

そのため、あまり彩度が高く鮮やかな色は馴染みません。

自然界に存在するナチュラルカラー、特にニュートラルカラー(無彩色)や、茶系の色でまとめてみてください。


色選びの際には濃い色を極力取り入れず、使う場合にはその色面積を小さく抑えることもポイントです。

ダークカラーでまとめると、北欧デザインの持つ軽やかさが失われてしまいます。

そのため、フローリングも、できるだけナチュラルカラーやライトカラーのものを選んでください。



③自然素材を取り入れる

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和風建築は昔から無垢材や土壁、畳などの自然素材が多く使われてきました。

一方、冬には日照時間が短い北欧において、太陽の光や自然を彷彿させるような木製家具がインテリアの主役として取り入れられています。

そのため、ジャパンディでも自然素材は欠かせません。

カラーだけではなく、無垢材や珪藻土など、内装の仕上げ材にもこだわりましょう。

天然木の木目をそのまま生かした白木の材料を取り入れれば、窓から差し込んだ太陽光をまろやかに反射させ、室内を明るくしてくれます。(参考:林野庁|木材は人にやさしい

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④“居心地の良さ”を追求する

北欧は、日本よりも夏は暑く、逆に冬は寒いという気候特性があり、室内で過ごす時間が多い家庭は少なくありません。

そのため、北欧の住宅は、居心地の良さが最優先。

それを象徴する言葉が、「ヒュッゲ(Hygge)」で、デンマーク語で「居心地がいい・家庭的で心地よい空間」や「楽しい時間」を意味します。

お金や物に執着せずに身近な幸せを楽しむこのヒュッゲな考え方こそ、北欧の方のアイデンティティとも言われているのです。

ですから、デザインの華やかさなど客観的な要素ではなく、あくまでも住む人の生活に馴染む主観的な要素が重要視されています。

一方、日本では古くから建築のコンセプトとして取り入れられてきた概念があります。

それが、「わびさび」。

日本人が感覚的持ち合わせていた美意識で、静けさや質素さ、不完全さを趣や美しさとして捉える感覚です。(参考:BBC Japan|「わびさび」、日本独自の世界観 完璧を求めず

例えば、煌びやかな金閣寺よりもどこか素朴な銀閣寺の方が魅力的に感じる方が多いのも、“わびさび”によるものと言われています。

最近は“Wabi-sabi”という言葉が欧米圏でも使われるほど、その魅力が認識されています。

ジャパンディは、北欧の「ヒュッゲ」的要素と、日本の「わびさび」的要素の両方を備えたデザインと言えるでしょう。


⑤和と洋をバランスよく組み合わせる

ジャパンディインテリアの作り方
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ジャパンディインテリアについて調べていると「和モダンとどう違うの?」という疑問が湧いてくるかもしれません。

確かに、和風デザインにモダンで洋風な要素を加えた和モダンとの共通点は多いですが、最も異なる点が“バランス”です。

ジャパンディデザインは、どちらかというと北欧デザインの要素の方が多め。

室内の内装を洋風に仕上げ、畳の小上がりや障子、木格子などの和風要素をアクセントとして取り入れると、“ジャパンディ”な雰囲気にまとまります。

畳敷きの和室に、北欧家具や照明器具を組み合わせるのもおすすめです。

ホワイト系の明るい色をベースにすると、和風な印象が中和されて、程よいおしゃれさを演出できます。

和風に偏りすぎても、洋風に偏りすぎてもどこか違うアデザインになってしまうため、気をつけましょう。


⑥インテリアグリーンを取り入れる

インテリアグリーン

インテリアグリーン(観葉植物・室内植物)は、北欧インテリアに欠かせないアイテムです。

ジャパンディインテリアとも相性がいいので、ぜひ取り入れてみてください。

ただし、南国風の光沢感があり大ぶりな葉のものや、色鮮やかな原色の花がつくものを選ぶと、インテリアの雰囲気を損ねてしまいかねません。

葉が大きすぎず幹や枝が細い植物を選ぶと、ジャパンディの軽やかなデザインと調和します。

また、竹などの和風な植物をあえて洋室に配置するのもおすすめです。

涼しげで華奢な植物をアクセントにおいてみましょう。


⑦経年変化を楽しめる仕上げにする

先ほども紹介した「わびさび」の“さび”とは、経年変化によって少々劣化して“寂れた”様子を指すとも言われています。

一方、北欧の住宅は100年以上住み継がれるものも少なくありません。

そのため、ジャパンディにおいても、時の流れを楽しめる仕上げをぜひ採用してみてください。

例えば、無垢材は日焼けで変色してきますし、樹種によっては時間が経てば経つほど艶が増すものもあります。

このような経年変化こそ、その家と家族の歴史。

住まいをきれいに保つことも大切ですが、お手入れしながらずっと住み続けられる家こそ、サスティナブルな住まいのかたちです。

飽きにくく普遍的な美しさのあるジャパンディインテリアなら、何世代にも渡って住み継がれるマイホームが実現できるのではないでしょうか。


⑧“余白”を意識した空間構成にする

ジャパンディインテリアのコツ
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みなさんは、日本語の“禅”が欧米でも日常的に知られていることを知っていますか?

例えば、ヨーロッパでは“Zen(禅)”は、「落ち着き・静寂さ」を意味する言葉として認知されていますし、アメリカでは、和風なデザイン要素を取り入れた空間、“ZEN Inspired Home”も増えています。

ジャパンディの日本的要素として欠かせないのが、このZENの考え方で、“空間を整理する”つまり、敢えて余白や間(ま)を作ることで、静寂さを演出するのがポイントです。

そのため、できるだけ壁や床が多く見える空間構成に仕上げましょう。

閑寂さのなかに、奥深さが感じられる居心地のよい空間にまとまります。

住み始めてからも生活感が漏れ出ないようにするための、十分な収納スペースも欠かせません。

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施工事例



ずっと住み続けたくなるようなマイホームづくりは実績のある工務店・設計事務所に

(事例の詳細はこちらから)

長寿命で高耐久な構造計画、動線に考慮した間取り、温もりや居心地の良さを感じられる内装デザイン、その全てを兼ね備えた住宅づくりは、設計事務所の設計力だけでも工務店の施工力だけでも叶いません。

その両方の知識と経験を持ち合わせている会社に相談するのがベストです。

「長く安心して住み続けられる住宅にしたい」という方は、丁寧に要望に耳を傾け、専門的な知識を踏まえたプランを提案してくれる設計者や施工会社に相談しましょう。

私たち蓮見工務店は、設計事務所としての経験や知識を踏まえ、お客様に心から安心していただける住まいづくりを徹底しております。

また、常に最新技術にも目を向け、その時に出来うる限りのご提案をさせていただきます。

私たちが“年間限定6棟宣言”をしているのは、お客様ひとりひとりと真正面に向き合っていたいから。

デザインと性能、快適さの全てを持ち合わせた家を埼玉県で建てたい方・リフォームしたい方は、ぜひ「蓮見工務店」までお問合せください。


施工事例





蓮見工務店の家づくりへの想い

注文住宅,家づくり,設計

私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、そして設計事務所として培ってきたデザイン性、高性能な家を提供させていただきます。

「熱を集め、移し、蓄える」

「風を通し、涼を採り、熱を排出する」

「直接的な日射を避ける」 

「断熱・気密性を高める」

などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。

快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、全てのバランスで実現できます。

そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、お客様の一棟に全力をそそいでまいります。

注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築をご検討中の方には、これまでに携わったお宅をご見学していただけます。

「木造住宅の視覚的な心地よさ、木にしか出せない香り、温かみのある手触り」や「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、パッシブデザインの良さ」を感じて頂けます。

ご希望などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。





監修者情報

蓮見幸男

蓮見幸男

住まいの知恵袋、家づくり問題解決仕事人

住宅に関するさまざまな事柄(耐震・温熱・耐久性など)を計算やシミュレーションにより可能な限り〝見える化"し、安心・快適な唯一無二の住まいをリーズナブルにお届けしたいと考えています。

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