【『LCA』が変える、住宅の造り方!?】 性能編 Vol.50
☝非常に美しい環境の中に、学生さんたちの学びの場が用意されています。
いつも読んでいただき
ありがとうございます。
埼玉県北本市で
『学んで楽しむ家づくり』を
お届けしている
“住まいの知恵袋、
家づくり問題解決仕事人”
蓮見工務店社長 蓮見幸男です。
☝昨年の取材時に撮っていただいた1枚。
☝こんなお家つくってます。
北本市 T邸 キャットウォーク(2012年竣工)
≪30年後も、しみじみ
「良い家だ」と思える家づくり≫
を味わって貰いたくて
毎日書いているブログの
今日が907回目です。
先週の『チルチンびと地域主義工務店の会』
定例会に続き
今週は、岐阜県美濃市で
「令和7年度 木造住宅セミナー」があり
その第1回、第2回の講習会に
参加してきました。
講習会の会場となったのが
前々から、一度は訪れてみたいと思っていた
「岐阜県立森林文化アカデミー」で
山間のエリアに
魅力的な木造建築が点在しています。
北川原温氏による優れた意匠設計と
構造担当の稲山正弘氏による
木造架構の素晴らしさを堪能できる
教育施設です。
ここで学べる学生さんは
ホントに幸せですね。
わたしも12月25日(クリスマス!)までの
半年ほどの間に
3回ほど通うことになります。
季節の移ろいと共に
どんな景観を見せてくれるのか
とても楽しみです。
さて、毎週土曜日は
“家づくりを『学ぶ』ブログ・性能編”
~暮らしを守る耐震/温熱"いろはのい"~
をテーマにブログを書いています。
今日はその50回目
【『LCA』が変える、住宅の造り方!?】
をおとどけします。
「ライフサイクルアセスメント(LCA)」
ということば、聞いたことありますか?
建築物におけるLCAでは
「つくる」「使う」「壊す」の
全ての段階における環境負荷を
見える化し、
最小化を目指すというものです。
特に、建築物においては
・温室効果ガス(CO2に換算)
・エネルギー消費量
・資源消費量
・廃棄物排出量
に着目し、それぞれの数値を算定するもの。
つまり、
製造時や運搬に
環境負荷の少ない材料を使用し
使用時の省エネを高め
使用期間(寿命)をなるべく長くし
解体時にも、再利用可能な材料や
分解処理時の環境負荷の少ないものを使う
といった工夫を通して
カーボンニュートラル社会の実現に向けた
最適化を目指そうということ。
☝国交省作成資料「建築物におけるLCAの推進にについて」より
環境先進国である、ドイツやデンマークなどでは
既に、断熱・省エネ的な視点を一歩進めて
このLCAへの配慮に、社会の目指す方向が
より進化しているのです。
日本においても、当然
国交省で検討・政策化がす進められており
資料も公開されています。
☟
『建築物におけるLCAの推進について』
で、住宅の建築で考えると
①木構造で建築
②材料はより近い産地から調達
③基礎構造での鉄筋やコンクリートの使用を
最小にする
④高性能化し、使用時のエネルギー消費を抑える
⑤長寿命化に繋がるディテールを検討
⑥愛着が持てる住まいを作り、世代を超えて
使用して貰う
⑥木材や土壁・石材などの、再利用可能で
廃棄時の環境負荷の少ない素材を選択する
という事なんだと思います。
☝国交省作成資料「建築物におけるLCAの推進にについて」より
つまり、地域の森林で育つ木材と
地元で採れる「土」や「草」、「石」などで
使い易く、飽きの来ない
住み心地の良い家を作ることが出来れば
LCAに関する
ほとんどの指標をクリアできる筈。
だからこそ、山(森林)に
多くの可能性を感じ
岐阜県まで来てセミナーにも参加しました。
また、
エンドユーザー様やOB施主様を対象に
伐採現場や製材所の見学ツアーを企画したり
植林体験、択伐勉強会
(ハググミの森・タクシの杜)
も進めているところです。
先週見学させていただいた
「石場建て」工法も
鉄筋とコンクリートを必要としないので
LCA的な指標で見ると
非常に優秀な基礎工法です。
☝「石場建て」基礎の施工現場。杢巧舎さんのHPより
土壁や木質の内装も
調湿性や蓄熱性において
非常に優秀な素材ですので
UA値のみに依存せず
熱拡散率的な効果によって
室内環境を調えるということに
大きな可能性を感じています。
そうなると、
ベーパーバリア(防湿)という
センシティブな問題からも解放され
家づくりが、かなり大らかに
なる様な気がしています。
こうして見てみると
"未来の家づくり"とは
実は、昔からある素材や作り方に
もう一度注目し
問題点を解決、ブラッシュアップして
再構築していく方向に
あるのだと気が付きます。
「森」と「土」、そして「職人の技」で
"30年後も、しみじみ「良い家だ」と
思える家づくり"
を大切に、頑張りたいと思っています。
今日は、
‟【『LCA』が変える、住宅の造り方!?】
家づくりを『学ぶ』ブログ・性能編 Vol.50”
というテーマで
「ライフサイクルアセスメント」
という概念を入れることで
家づくりの未来が
とても"美しい"ものになりそう
というお話でした。
すべての経験を誇らしく感じ
思わず自慢したくなる
『家づくりヒストリー』を
提供し続ける
あなたにとっての
“オンリーワン・ビルダー”です。
これからも、住まいに関わる
さまざまな話題をはじめ
蓮見工務店、わたしについても
情報提供したいと思います。
ホームページ
インスタグラム
にも、さまざまな情報を載せていますので
参考にしていただければ幸いです。
このたび、温熱に関する、物件ごとの監修を
『松尾設計室』 松尾和也さんに、お願い出来ることになりました。
ご希望の方は、是非ご相談ください。
また、耐震構造に関しても
『構造塾』主宰 佐藤実氏に随時相談できます。
‟楽しむ家づくり” のパートナー
株式会社 蓮見工務店
代表 蓮見幸男 (はすみゆきお)
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