【愛着を持てる住まいのキーワード=チャーミング】 「蓮見工務店の存在意義を考える」第35弾
☝益子義弘氏設計の珠玉の宿泊施設『ホテリ アアルト』
いつも読んでいただいて
ありがとうございます。
埼玉県北本市で
『学んで楽しむ家づくり』を
お届けしている
“住まいの知恵袋、
家づくり問題解決仕事人”
蓮見工務店社長 蓮見幸男です。
☝昨年の取材時に撮っていただいた1枚。
☝こんなお家つくってます。
鴻巣市 O邸 客間(2012年竣工)
≪30年後も、しみじみ
「良い家だ」と思える家づくり≫
を味わって貰いたくて
毎日書いているブログの
今日が778回目です。
毎週金曜日は
「蓮見工務店の存在意義を考える」
をテーマにブログを書かせて貰っています。
今日はその第35回目
【愛着を持てる住まいのキーワード=チャーミング】
をおとどけします。
昨日は、蓮見工務店も参加させて頂いている
『チルチンびと地域主義工務店』の
研修会に参加してきました。
この会では、こうした会合を
定期的にやっていて
会員工務店への最新情報や
「学び」のヒントを提供して下さってます。
今回の研修会で講演して頂いた
建築士、宗像秀展のお話を
ご紹介しようと思います。
宗像さんは、武蔵野美術大学院を修了後
益子義弘さんのアトリエで
修行された、新進気鋭の35歳。
益子さんの弟子ということでいえば
わたしの友人の堀部安嗣君の弟弟子
でもあるということですね。
年齢がかなり離れているので
益子さんのアトリエで
一緒に研鑽を重ねたということは
無かったのでしょうが。
で、この宗像さんのご実家というのが
福島県で八光建設という
建設会社を営まれていて
2年ほど前に訪れた
裏磐梯の五色沼湖沼群に佇む素敵なホテル
『ホテリ・アアルト』の
オーナーさんでもあるそうなんです。
☝ブログで滞在記を載せてます。
そのホテリ・アアルト改修工事と
2期増築工事を設計されたのが
益子義弘アトリエさんで
宗像さんも、当然担当者として
参加されています。
講演では、益子先生との
様々なエピソードや
益子先生の設計思想など
濃密な師弟関係ならではのお話を
お聞きすることが出来て
とても貴重な時間となりました。
ホテリ・アアルトの2期工事では
湖沼畔を造成して
新たな宿泊棟を増築しています。
根切工事の為に木々が伐採され
美しかった水際が一時、土だけの
殺風景な姿になったそう。
その情景を目にし
愕然としていた宗像さんのそばで
益子先生が
「必ず、良い風景に生まれ変わるよ」
と仰ったそうです。
でも、これには後日談があり
益子先生も
かなりのショックがあったらしく
何度も、沼が涸れてしまう夢を
見たそうです。
益子義弘氏の「優しいまなざし」を感じる
素敵なエピソードです。
また、益子氏の設計思想の一端を
垣間見るエピソードとして
氏は『夕顔棚納涼屏風』をもとに
ここち良い居場所を作ること
そのために、建築は
必要最小限に設えられるべきこと
と教えられたそうです。
そして、益子氏の設計を貫く価値観として
師匠である吉村順三氏の言葉も
紹介して貰いました。
益子氏が吉村研究室で修行中の頃、
神奈川県横須賀市観音崎に建設される
『戦没船員の碑』の碑文石と大碑壁の
設計依頼があったそう。
その大碑壁の仕上材を決めるにあたり
関係者の多くが
石材をイメージしていた。
ところが、吉村氏は
タイル仕上げを選択された。
当時、その理由が理解できなかった
益子氏は吉村先生に
尋ねられたそうです。
その問いに吉村先生は
「タイルは、人の手によって成形され
焼成することで建材となる。
私は、そうした人の手になるもので包み
戦没船員の方々を送りたいのだよ。」
とお話してくれたそうです。
益子義弘氏の、どこか優しさを感じる
血の通った作品には
こうした経験が、大きな影響を
与えてるのだなと、
腹落ちするエピソードでした。
最後に、
益子先生から宗像さんへ贈られた
珠玉の言葉たちをご紹介します。
「図面は(お施主様への)手紙」
※伝えること、伝わることが大切
「プランを通して暮らしを提案する」
※設計は間取りではなく、生活をイメージ
「製図するのではなく、スケッチをしなさい」
※心と頭に潤いをもって設計すること
「消しゴムで設計している」
※描いては消しての繰り返しの中に
答えを見つける作業
益子氏の薫陶を受けた宗像氏が
設計で大切にしているもの
「どれだけ長く使って貰えるか」
性能や強度は、当然大切なことだが
その建築に"愛着"を持って貰えないと
長く使ってはくれない。
キーワードは「チャーミング」と
お話されていました。
☝ホテリアアルトのロッジ棟は、宗像氏が主に担当された作品。
蓮見工務店の存在意義の基本である
《30年後も、しみじみ『良い家だ』と
思って貰える家づくり》
と、相通じるものがあるなと感じました。
"チャーミング"な家づくりを
考えてみようと思います。
今日は、
‟【愛着を持てる住まいのキーワード=チャーミング】
「蓮見工務店の存在意義を考える」第35弾”
というテーマで
益子義弘先生のお弟子さん
宗像秀展氏の素敵な講演会の様子を
ご紹介いたしました。
すべての経験を誇らしく感じ
思わず自慢したくなる
『家づくりヒストリー』を
提供し続ける
あなたにとっての
“オンリーワン・ビルダー”です。
これからも、住まいに関わる
さまざまな話題をはじめ
蓮見工務店、わたしについても
情報提供したいと思います。
ホームページ
インスタグラム
にも、さまざまな情報を載せていますので
参考にしていただければ幸いです。
このたび、温熱に関する、物件ごとの監修を
『松尾設計室』 松尾和也さんに、お願い出来ることになりました。
ご希望の方は、是非ご相談ください。
また、耐震構造に関しても
『構造塾』主宰 佐藤実氏に随時相談できます。
‟楽しむ家づくり” のパートナー
株式会社 蓮見工務店
代表 蓮見幸男 (はすみゆきお)
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