建物に作用するのはどんな力?家づくりを『学ぶ』ブログ・構造編 第4弾

建物には様々な力(荷重)が作用しています。

 

 

いつも読んでいただいて

ありがとうございます。

 

 

埼玉県北本市で

『学んで楽しむ家づくり』を

お届けしている

 

“住まいの知恵袋、
家づくり問題解決仕事人”

 

蓮見工務店社長 蓮見幸男です。

 

昨年の取材時に撮っていただいた1枚。

 

こんなお家つくってます。

北本市  M邸 外観(2011年竣工)

 

 

≪30年後も、しみじみ

「良い家だ」と思える家づくり≫

 

を味わって貰いたくて

毎日書いているブログの

 

今日が547回目です。

 

 

おはようございます!

先々週のこのブログで

 

台湾でマグニチュード7.2の

大きな地震がおき

 

10名以上の死者と1千人以上の

負傷者が出ており

建物倒壊などの被害も出ている

とお伝えしました。

 

 

 

それから次の日には

福島県沖でマグニチュード6.0

震度4の地震が発生しています。

 

 

 

そして2週間後の昨夜

愛媛県と高知県の西部地域で

震度6弱の地震が発生し

 

水道管が破裂するなど

インフラにも影響が出ているそうです。

 

 

心配された、伊方原発ですが

3号機で加熱器のタンクの弁が

不調となったものの、

運転に影響はないということで一安心です。

 

 

この地域での大きな地震というと

『南海トラフ巨大地震』との関連を

心配してしまいます。

 

気象庁の会見では

「今回の地震は、南海トラフとは

メカニズムが違う」との説明でした。

 

 

今回の地震は、

プレート内で発生したもので

 

プレートの境界で起こる

南海トラフ地震とは

性格の違うもののようです。

 

 

 

 

さて、木曜日の今日は

 

“家づくりを『学ぶ』ブログ・構造編”

~家族の安全を守る構造”いろはの”~

 

の第4弾として

『建物の重さ』の”いろはの

の続きをおとどけします。

 

今回も参考にさせて貰うのは

こちらの本です。

 

 

取っ付き辛い「構造」のことを

凄く分かり易く

解説してくれていますので

 

良かったら手に取ってみて下さい。

 

 

これまで、

地震の力は建物の重さに応じて

作用するから

耐震計画上、建物の重さは

とても重要であること。

 

 

 

 

そして、

一般的な規模の木造2階建ての住宅の重さは

だいたい75㌧~100㌧くらいで

 

地盤に対しては

建物の重さを受ける基礎を介して

影響を及ぼすため

 

建物の重さを、ベタ基礎の面積で

割った値を「接地圧」で考えます

とお伝えしました。

 

【接地圧=建物の重さ÷ベタ基礎の面積】

 

 

 

この接地圧に対して、地面(地盤)に

十分な強度(地耐力)があれば

建物は、安定して建ってますし

 

一方、接地圧よりも地耐力が低いと

建物が沈下したり傾いたりするという訳です。

 

 

 

そんな、重要な建物の重さですが

具体的にはどんなものを

どんな重さと想定して

構造計画をするのでしょうか?

 

 

 

まず一つは

建物自体の重さ(自重)で、

《固定荷重》といわれるものです。

 

こちらは基礎から上の上部構造で

300kg/㎡程度です。

 

延床面積が30坪(100㎡)の

総二階の住宅だと

300×100=30,000kg=30t

 

それに、基礎をベタ基礎で考えると

底盤と立上りで、50×1.5=75㎡程度

コンクリートの厚さは15㎝とします。

75×0.15×2400=27,000kg=27t

 

基礎と上部構造の合計が

30+27=57tとなります。

 

これが木造住宅の《固定荷重》の

目安ということです。

 

 

次に、家具や家電、そして人など

建物に乗っかる重さで

《積載荷重》といわれるもの。

 

こちらは建築基準法で

住宅の場合は180kg/㎡を確保することと

定められています。

 

ですので、単純に

100×180=18,000kg=18t

 

というのが、一般的な目安です。

 

 

ということで、

木造住宅の重さの目安は

30+27+18=75tとなり

 

先々週のブログでお伝えした数値と

おおよそ一致することになります。

 

 

 

 

構造計算をする際には

《固定荷重》も《積載荷重》も

 

その建物の仕様や、持ち込む家具などの

重さを考慮し、実情に合わせて

設計されることになります。

 

 

もう一つ、地域によって異なる

《積雪荷重》というものがあります。

 

これは、日本海側などの多雪地域では

とても影響が大きくて

 

屋根に厚さ1mの雪が積もった場合

1㎡あたり210kgの

《積雪荷重》として計算します。

 

つまり、屋根面積が80㎡あると

80×210=16,800kg=16.8t

となります。

 

以前、このブログで《積雪荷重》について

屋根の上に1m角の座布団を敷いて

 

その上に、お相撲さんが

びっしりと座っているイメージと

お伝えしました。

 

 

 

そう考えると、

凄く重くて、建物への負担が大きいのが

想像できますよね。

 

実際に、積雪2mを超えるような

豪雪地帯では

屋根の上にアフリカゾウが10頭

乗っているのと同じ重さになります。

 

なので、ご苦労されながらも

雪かきは必須の作業なのです。

 

 

 

 

《固定荷重》《積載荷重》《積雪荷重》

の3つが、建物の重さで

《鉛直荷重》と呼ばれる

縦方向に作用する荷重です。

 

 

《鉛直荷重》の中でも

《固定荷重》と《積載荷重》は

常時作用していますが

 

《積雪荷重》は、積雪時だけなので

一時的に作用する荷重です。

 

構造計算では、そうしたことを考慮し

長期・中長期・中短期・短期

に細かく分類して

作用する部位ごとに設計しますが

 

話が複雑になりますので

また別の機会に

触れられればと思います。

 

 

ちなみに、建物に作用する荷重は

《鉛直荷重》だけではなく

 

地震時の横揺れ(地震力)や

台風や突風などの風圧力が

建物を横から押す力として作用します。

 

その荷重を《水平荷重》といいます。

こちらも、別の機会に

勉強したいと思います。

 

 

 

 

今日は、

‟建物に作用するのはどんな力?家づくりを『学ぶ』ブログ・構造編 第4弾 ”

というテーマで

建物重さと、

作用する様々な荷重

について勉強してみました。

 

 

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これからも、住まいに関わる

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蓮見工務店、わたしについても

情報提供したいと思います。

 

 

 

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