注文住宅はめんどくさいけれど妥協はしたくない

注文住宅はめんどくさいけれど妥協はしたくない

注文住宅での家づくりでは、理想の実現の為に必要なさまざまな知識があります。ですが、その知識が足りないもどかしさ、理想と予算のせめぎ合い、決めなければならない事柄に対して十分な検討時間が取れないなど、面倒になったり困惑してしまったりで、期待していたような家づくりが出来ないケースがあります。めんどくさいと思いそうになった時でも、がんばって妥協しない家づくりを進められる方法を考えてみましょう。

注文住宅とは、何もない所から家族の理想の暮らしを創り上げていくための家づくりです。その為、決めなくてはならないこと、検討しなくてはならないことがたくさんあります。ですが、たとえ大変だとしても、家づくりという作業は家族の理想の暮らしに向かって進む大切で楽しい旅です。めんどくさいと感じてしまいそうな時に乗り越えられるようにしておくことが大切です。

注文住宅はめんどくさいと感じてしまう要因の一つは予算の制限と理想のバランス

大屋根と丸太架構の家

大屋根と丸太架構の家

注文住宅において、土地探しから住宅の完成まで、常に悩まされる問題は予算の制限です。もし、予算が無限にあり、家族の理想だけを伝えてあとはお任せします、費用はどんなにかかっても問題ありません。という家づくりなら、しっかりと夢や要望を伝えられればまさに理想の家が完成するかもしれません。しかし、現実には予算の制限内で最大限に理想を叶えて行かなくてはならず、そのための試行錯誤に時間と労力がかかります。

家族が暮らしやすい理想の家に必要な条件には、季節に応じて最小限のエネルギーで最適な室温と湿度が調う、常にきれいな空気が循環している、丈夫で地震にも安心な構造、耐久性が高くメンテナンスコストがかからない、街並みに対して好印象を与え、家族も満足感のある外観、居心地の良い内装、家事や生活しやすい動線が整った間取りなど、さまざまな項目が挙げられます。

それらの必要な条件を具体化するために、家づくりの準備段階では相当な量の情報収集をすることも多いかと思います。理想に近い外観や内装のデザインの写真をインテリア雑誌やネットで集める、住宅の性能について勉強する、新しい家での家族の暮らしを思い描き理想のプランに近い間取り図を見比べる等、挙げればキリがないほど、いろいろ調べるのではないでしょうか?

ところが実際に打ち合わせを始めてみると、集めた理想像を全て叶えるには、予算をはるかに超える金額が必要になってしまうという現実にぶつかることは少なくありません。打ち合わせを繰り返す中で、あきらめなくてはならないことが増えていくと、めんどくさい、もう理想が叶わなくても仕方がない…と考える人もいれば、理想実現の為なら無理をしてでも予算を増やそうと考える人もいるでしょう。

そこで妥協してしまうと、家が完成してからの満足度が低くなり後悔したりします。また、無理をして予算を増やせば、完成後の暮らしにゆとりがなくなり苦しい生活になってしまうかもしれません。なるべく妥協せず、予算オーバーも回避するためには、複数の選択肢と優先順位を決めておくことが大切です。

夏は涼しく冬は暖かい室内環境は絶対に譲れないが、ハイグレードの住宅設備機器は標準仕様にしよう、内装に使う建材は自然素材という部分は譲れないが、樹種や塗り壁の選び方で減額を検討しようなど、予算の制限という壁にぶつかった時、譲れないことを実現させるための選択肢を持っておくこと、優先すべきことを明確にしておくことが大切です。

■ 注文住宅で予算オーバーを避ける為に考えておきたいことには、どのようなことがあるのでしょうか?

コラム 注文住宅で予算オーバーを避ける為に考えておきたいこと

施工事例

注文住宅でめんどくさい客と思われることがある?

屋根組と開放的ホールが特徴の家

屋根組と開放的ホールが特徴の家

家づくりの打ち合わせでは、同じ項目に対して何度も何度も話し合いを繰り返すこともあります。このような時に、めんどくさい客だと思われたらいやだな…と思い、妥協してしまう人がいるかもしれません。でもそれは理想の実現のために絶対に避けたいことです。

ただ、明確な理想がなく、家づくり全体に対してなんとなくこんな感じに…という姿勢で臨むと、かえって話し合いは長引き、同じところを往ったり来たりするようなことになってしまいます。専門家ではないので高度な知識がない、上手く思いがまとまらないというのは当然のことですが、家族の理想についてなるべく具体的に伝える努力が大切です。そうすれば、設計者や施工者はその思いに寄り添い、夢の実現に向けてより精度の高いプランの提案が期待できるようになります。

そして、家づくり成功のカギは時間的に余裕をもった計画をすることです。実りのある打合せを重ねること、設計時間をしっかりとることで、家づくりは限りなく理想に近づきます。決めなければならない様々なことも、期限が迫っていると、あれこれと検討を楽しむどころか苦痛になってしまったりします。しっかりと思いを伝えること、プランや様々な提案を作成してもらう時間、決定すべき事柄の検討時間などをしっかりと確保することで、家づくりの楽しさを満喫することが出来ます。

デザイン

外観や内装などのデザインとか素材の使い方について、理想に近い写真、気になる写真などがあると伝わりやすいです。話し合いを進めていくうちに、当初思い描いていた理想のイメージより、さらに素敵なデザインや空間に仕上がっていく喜びを感じられます。具体的なイメージと、理想とする”思い”を分かり易く伝えましょう。

性能

温熱環境や構造強度など、住宅に対して求める性能についても、分かる範囲で希望を伝えることが大切です。そうすれば、専門家の立場から分かり易く具体的な提案が得られます。

たとえば室内環境でいえば、断熱性能の高さや冷暖房の方法などに対する希望があると、具体的な提案を受けやすいです。デザインや間取りと違って、室内環境は目に見えません。実際に暮らしてみないと良さも悪さも判断できないものですが、専門家には知識と経験があるので、希望と費用対効果を考慮しながら最適な提案をしてくれます。

冬の朝起きた時に家中が冷え切っていない家、夏も冬も家の中の温度差が少ない家、電気やガスにかかる費用が抑えられる家、というような具体的な希望にそって、地域区分に合わせた温熱性能や空調設備の提案がえられます。

参考資料 国土交通省 地域区分新旧表

日当たりの良さや窓からの景観を優先したいご家族もいれば、敷地周辺の環境によってはプライバシー確保を優先したいご家族もいるのではないでしょうか?その優先順位によって、窓の大きさや位置・開き方などの計画が変わってきます。窓の計画は、外観、内装、室内環境すべてに大きな影響があるので、窓に対する希望も考えておきたい項目の一つです。

参考サイト YKKAP 窓の教科書

間取り

間取りや収納のプランニングでは、現在の家族構成や生活スタイルと、新しい家での暮らし方や将来の変化について、しっかりと伝えることで暮らしやすい間取りが提案されます。暮らしやすさの感覚は家族によって異なりますし、家族の暮らし方は家族にしかわからないことが多いのです。

家族の生活スタイルと、新しい家での理想の暮らし方について具体的に伝える事で、暮らしやすい間取りと、使い勝手の良い収納のプランを生み出します。

窓と間取り、収納に関しては、新しい家で使う予定の家具や家電のサイズや色が決まっているのであれば、それも伝えてプランに反映してもらいましょう。造作家具にする場合は内装に合わせて作成されるので、サイズや色も問題ありませんが、置き家具や家電は搬入してみたらサイズが合わなかった、同系色なのに微妙に内装に調和しなかったというようなことも起こりかねません。

また、収納する物の種類とサイズや量を割り出しておくと、使い勝手の良い収納の位置やサイズがプランニングできます。土間収納を作ったり、みんなで使えるファミリークローゼットにしたりと、暮らし方にあった収納を備えた家を建てられます。

■ 間取りと密接な関係がある要素は、家族の暮らし方にあった生活動線と、家族の健康を守る環境です。それぞれについて具体的に考えていきましょう。

コラム 注文住宅の間取りの決め方は何を基にするべき?

施工事例

めんどくさいより楽しみが勝る家づくりには施工先選びが重要

緑の庭を望む大開口リビングの家

緑の庭を望む大開口リビングの家

家づくりは人生の大半かけて支払うほどの費用で、終の棲家になるまでを過ごし、家族の大切な暮らしの場を造る、人生最大のイベントともいえます。当然、迷うことや後戻りすることも多々あります。その度にめんどくさい客と思われたくないと思い妥協を繰り返していたら、理想の家は実現しません。

そんなことは恐れずに希望や思いを伝えること、そして思いをプランに反映してもらう為に、希望する内容を具体的に伝えることが大切です。加えて、伝えられた夢や思いを、理解し実現させる実力を持つ設計者や施工先を見つけることが、めんどくさいより楽しみが勝る家づくりに繋がります。

本来、家づくりは家族の夢を実現させていく作業なので、楽しいものです。ただ、家づくりを優先してその期間中、仕事を休んだり、家事をしなかったりする訳にはいきません。その為、度重なる打ち合わせや決め事に疲れ、めんどくさいと感じる状況になってしまうことがあるのです。

でもこの打ち合わせが夢を実現する為のキャッチボールであれば、楽しい時間になるはずです。そのようなキャッチボールは、伝えた理想がちゃんと理解されていることによって成り立ちます。散々話し合いをしているのに、こちらの希望が伝わらないという歯がゆい思いが続けば、めんどくさいと感じ、妥協に走ってしまうという事にもなりかねません。

理想を理解し、思いをかたちにできる設計力と建築技術を持ち、予算の制限内で希望の実現に向け努力する、家族の思いに寄り添う施工先との出会いが、めんどくさいより楽しさが勝る家づくりと理想の住まいの実現に繋がります。

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施工事例

蓮見工務店の家づくりへの想い

注文住宅,家づくり,設計

私たち蓮見工務店は、「工務店」+「設計事務所」ならではの
手作りの家づくりときめ細かいアフターメンテナンス、
そして設計事務所として培ってきた
デザイン性、高性能な家を提供させていただきます。

「熱を集め、移し、蓄える」

「風を通し、涼を採り、熱を排出する」

「直接的な日射を避ける」 「断熱・気密性を高める」

などのパッシブデザインも積極的に取り入れ、
今まで多くの雑誌にも掲載していただきました。

快適で心地よい暮らしは、設計、性能、見た目のデザインなど、
全てのバランスで実現できます。

そして、経験豊富な職人の手によってカタチになるのです。
私たち蓮見工務店は、それらすべてにこだわり、
お客様の一棟に全力をそそいでまいります。

注文住宅やリフォーム、リノベーション、店舗などの建築を
ご検討中の方には、これまでに携わったお宅をご見学していただけます。

「木造住宅の視覚的な心地よさ、
木にしか出せない香り、温かみのある手触り」

「木の心地よさと併せて太陽の光などを取り入れた、
パッシブデザインの良さ」

を感じて頂けます。

ご希望などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

監修者情報

蓮見幸男

蓮見幸男

住まいの知恵袋、家づくり問題解決仕事人

住宅に関するさまざまな事柄(耐震・温熱・耐久性など)を計算やシミュレーションにより可能な限り〝見える化"し、安心・快適な唯一無二の住まいをリーズナブルにお届けしたいと考えています。

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